■親しく付き合う人の世界観

10月5日のブログ「親の心子知らず、子の心親知らず」を読まれたある読者の方から、「ほんとうにその通りだと思う、気づくのにずいぶん時間がかかったけれど」といった感想が寄せられました。

そのブログで書いたように、本来家族とは、自分にとっても相手にとってもお互いに〝適度の距離〟が保たれていて、〝快い存在〟でも〝不快な存在〟でもない中立的な関係でいるのがベスト。それでこそ本当の愛、真実の家族愛につつまれていくからです。

これは家族以外の人との関係についてもいえると思います。とくに日常的に付き合っている人について。あるいは自分が心から尊敬する人や、自分の先生の立場にある人との関係についてもいえると思います。

その人との距離が近すぎると、その人の価値観や世界観がいつの間にか自分の価値観や世界観になってしまうことがあるからです。

その価値観や世界観が素晴らしいものであれば問題は少ないのでしょうが、人間はたいてい自分独自の偏った価値観や世界観をゆるぎないものとして思い込み、生きているものです。それはその人独自のものであって、もともと違う人間の自分にとって真実であるとは限りません。自分の今後の幸せな変容や、豊かで実りある人生を歩むため有効に働くものではない可能性もあるのです。

だから今の自分をよく見つめ、日常的に付き合っている人や尊敬している人や先生の価値観にのめり込まず、鵜呑みにせずに、その考え方や価値観・世界観について「自分はどう考えるのか?」「自分の生き方はこれをもとにしていいのか?」をよく検討することが大切でしょう。つまり、その人とはある程度距離を保っておくということです。

そのうえでやはりこの価値観・世界観が素晴らしいとなったら、自分の選択として、自己責任でその方向に進めばよいのです。そうすれは自分がしっかりできて、自信を持った人生を歩むことができるでしょう。