■親の心子知らず、子の心親知らず

親子の関係で悩む人は多いですね。親にしてみれば自分の息子や娘が思うようにならない。たいていは子どもたちが思春期を過ぎて大学や短大、専門学校に行き、結婚するまでの間ですが。

子どもたちの日頃の生活、言動、行動、思考などが自分の思いとかけ離れているので、どうしてこの子はこうなんだろうと思い悩むわけ。思い悩むのならまだいい方で、親としての思いを一方的に子供たちに言い続けたり、押しつけ続けてしまう。子供を自分の思い通りにコントロールし続けることもありますね。子供たちの気持ちに気づきもしないで。子供たちの人生に負の影響を及ぼしていることにも気づかないで。

子どもにしてみれば、オヤジはどうしていつもこうなんだ、オフクロはどうしてこうなんだと思い、それが高じると反発したり、逆に親の顔色をうかがってばかりしていることも。

ひどいときは親の暴言や暴力(あるいは負の影響)で子供たちは心に深い傷を負うこともあるでしょう。反対に子供たちの暴言や暴力で親が家にいられないこともあったり。

どうしてそうなってしまうのか? どうしたらいいのか?

一度自分たち親子はどういう距離をとっていたかを考えてみるといいのかもしれません。

人間はみな親から生まれてきます。遺伝子も親のものを受け継ぎます。しかし、だからといって親と子は同じ人間ではない。考え方も違って当然だし、性格も違う。持っている魂も違うはず。

親子関係で悩む人は、(親の場合)自分イコール子供、(子供の場合)自分イコール親というように、自分と相手の距離がない。距離がないから、もともと違う人間同士うまくいくはずがないのです。

だから適度な距離をとる。物理的にも精神的にも。(親の場合)自分は自分、子供は子供、(子供の場合)自分は自分、親は親、というように。場合によっては、住む場所を違えたり、きっぱり割り切って、何かの縁で今世は親子になったから気にはかけるけど精神的にもう親子ではないと、思っても差し支えないのではないでしょうが。その方がきっと楽です。

本来家族とは、自分にとっても相手にとってもお互いに〝適度の距離〟が保たれていて、〝快い存在〟でも〝不快な存在〟でもない中立的な関係でいるのがベスト。それでこそ本当の愛、真実の家族愛につつまれていくからです。